悪性新生物(癌)
障害年金・認定基準


認定基準  悪性新生物については、次のとおり認定する。
         障害の程度は、基本的には認定基準に掲げられている障害の状態を考慮する
         ものであるが、各等級に相当すると認められるものを一部例示する。
障害の程度 障害の状態
1級 ・著しい衰弱又は障害のため、一般状態区分表のオに該当するもの。
2級 ・衰弱又は障害のため、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの。
3級 ・著しい全身倦怠のため、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの。


(1)悪性新生物は、全身のほとんどの臓器に発生するため、現れる病状は様々であり、
   それによる障害も様々である。


(2)悪性新生物の検査には、一般検査の他に、組織診断検査、腫瘍マーカー検査、超音波
   検査、X線CT検査、MRI検査、血管造影検査、内視鏡検査等がある。


(3)悪性新生物による障害は、次のように区分する。
   ◇悪性新生物そのもの(原発巣、転位巣を含む。)によって生じる局所の障害
   ◇悪性新生物そのもの(原発巣、転位巣を含む。)による全身の衰弱又は機能の障害
   ◇悪性新生物に対する治療の効果として起こる全身衰弱又は機能の障害


(4)悪性新生物による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
      一般状態区分表
区分 一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、
軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%
以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、
終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの


(5)悪性新生物そのものによるか又は悪性新生物に対する治療の結果として起こる障害の
   程度は、各障害の認定要領により認定する。


(6)悪性新生物による障害の程度の認定例は、上記に示したとおりであるが、全身衰弱と
   機能障害とを区別して考えることは、悪性新生物という疾患の本質から、本来不自然
   なことが多く、認定に当たっては組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画
   像診断等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考とし、認定時の
   具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。


(7)転移性悪性新生物は、原発とされるものと組織上一致するか否か、転移であることを
   確認できたものは、相当因果関係があるものと認められる。








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