20歳前傷病による障害年金の事例


20歳前傷病による障害年金は、請求する時期がわかりにくいので、事例を紹介しながら説明します。


事例1

たとえば脳性まひにより知的障害を持った方がいたとします。この場合、0歳が初診日です。すると通常なら障害認定日は、初診日から1年6カ月後の1歳と6カ月後となりますが、この子はまだ20歳に達していません。そこで、この子の場合は20歳に達した日が障害認定日となり、20歳以降に障害年金が請求できるようになります。


事例2

たとえば17歳のとき交通事故にあい病院にかけ込んだとします。この場合、初診日は17歳です。すると通常なら障害認定日は、それから1年6カ月後の18歳と6カ月後となりますが、この場合もまだ20歳に達していません。ですから、この人は20歳に達するまで待って、20歳になったら障害年金が請求できます。


事例3

たとえば19歳のときに精神科に通ったとします。しかし、この場合は20歳に達したからといって、障害認定日にはなりません。なぜかというと、20歳になっても初診日から1年6カ月を経過していないからです。このようなときは、初診日から1年6カ月経過した20歳と6カ月後が障害認定日となります。


事例4

たとえば10歳のとき耳鼻科の検査で難聴が発見されたとします。10歳のころはそれほど耳の聞こえは悪くなく、20歳になっても障害等級1級、2級に該当するほど悪くなかったとします。そして、年を重ねるとともに耳が悪くなり40歳になってようやく障害等級に該当するほど耳の聞こえが悪くなったとします。
この場合、初診日はあくまで10歳となります。そして、通常なら11歳と6カ月後が障害認定日となりますが、まだ20歳に達していませんから、11歳と6カ月後が障害認定日となるのではなく、20歳のときが障害認定日となります。
ところが20歳のときに障害等級に該当するほど耳の聞こえが悪くなっていませんので、障害認定日になっても請求できません。そこで障害等級に該当するようになった40歳のときに、「事後重症」として請求できるようになります。
この方は事後重症ではありますが初診日が20歳前ですので、納付要件は関係なく障害年金が請求できます。











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