球脊髄性筋萎縮症は、身体の筋肉が萎縮していく病気です。最初は手や顔面のふるえから始まり、徐々に手や足といった体を動かす部位に症状が出始めます。筋肉の萎縮はゆっくりと進行していくため障害年金を申請するタイミングが計りづらいといえますが、目安を示すと、歩行がつらい、転倒しやすいといった自覚症状が出てきて杖を使い始めたころで3級、杖を用いてもゆっくりと短い距離しか歩くことができない状態で2級か1級、常時車椅子の生活で1級となることが多くなっています。
障害年金の審査では、立つ、歩く、座る、つかむ、にぎるといった日常生活動作がどれだけ制限されているかを診断書から読み取り等級を決めています。
この日常生活動作の制限が比較的軽度にみられる場合は3級、重度を示す場合は2級または1級となります。
以上は一般的な肢体障害の審査の考え方ですが、球脊髄性
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筋萎縮症の場合、日常生活動作の制限に加え、筋力低
下といった、身体に障害をもたらす根拠についても重要視する傾向にあり、肢体の認定基準をクリアしていても、それに見合った等級がつけられないという事態が頻繁に起こっています。
筋肉に関わる病気は非常に審査のバラツキが多く、2級、1級という上位等級を獲得するためには審査請求(不服申し立て)も視野に入れた慎重な手続きをしていかなければなりません。
申請で失敗しないためには、まず診断書に抜けを出さないことです。とくに筋力低下と日常生活動作の制限を書き込む項目は、抜けがあると、不利益決定の口実とされてしまいますので注意が必要です。
医師から診断書があがったときは、必ず抜け(未記入部分)がないかを確認し、不備があった場合は必要に応じて追記してもらうようにしましょう。
また病歴状況申立書も適当に書くのではなく、状態の悪さを強く訴えていくようにしてください。
とくに2級、1級を目指す場合は、診断書だけでなく、あらゆる書類をきちんと整えていくことが大変重要となってきます。
◆身体障害者手帳と障害年金の関係 |
手帳1級→障害年金1級または2級の可能性が!
手帳2級→障害年金2級または3級の可能性が!
手帳3級、4級→障害年金3級の可能性が! |
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